201705.11

世界のフリーランス事情!フリーで働きやすいのはあの国?

日本においてフリーランスで働く人は2017年時点で1,122万人に達しました。

これは働く人の17%、つまり約6人に1人がフリーランスとして働いている計算です。

社会における注目度も増してきているフリーランスですが、世界での状況はどうなのでしょうか。今回は世界のフリーランス事情について調べてまとめてみました。

アメリカでは働く人の3分の1がフリーランス!日本との違いは?

調査によると、アメリカ国内でフリーランスとして働く人の数は2017年時点で約5,500万人となっています。これは働く人の約3分の1がフリーランスという計算です。フリーランスがかなり身近な働き方になっているといえそうですよね。

アメリカではフリーランスで働いている人の満足感も高いのも特徴です。同調査で「あなたの仕事について以下の表現は当てはまりますか?」という質問をしたところ、

  • 「尊重されていると感じる」
  • 「仕事熱心になれる」
  • 「達成感がある」
  • 「毎日が刺激的」
  • 「裁量がある」

といった項目への回答が、フルタイムのフリーランスではなんと8割を超えました。

一方日本ではどうでしょうか。

フリーランスの仕事に対する満足度を尋ねた調査では、

  • 「仕事に誇りを持てる」
  • 「仕事に熱心である」
  • 「達成感がある」
  • 「裁量権が大きい」

といった項目への回答が7割前後となっています。アメリカの8割には及ばないものの、高い数値を誇っていますよね。その一方で、総じてフリーランスの仕事に「満足している」と回答している人は56%と意外と少なめでした。

日本とアメリカのフリーランスの違い


日本とアメリカで差のある項目はほかにもあります。たとえばフリーランスになって「ワークライフバランスが改善した」と感じている人は日本28%、アメリカ85%、「家族との時間が増えた」と感じている人は日本27%、アメリカ82%という結果です。大きな開きが出ていますよね。

この違いは、アメリカと日本で働き方や雇用習慣が異なっていることが影響していると考えられます。

アメリカにおける雇用では、「総合職」という概念がありません。つまりどのような職種でも採用の時点でその職種に対する専門性が求められます。そして入社してからもその専門性を高める方向で働くことになるため、自然と自立してフリーランスになるための土台が形作られるといえるのです。

またアメリカでは企業に雇用されていても、必ずしも安定しているわけではありません。そもそもアメリカでは終身雇用が前提とされておらず、アメリカにおける1つの職の平均勤務年数は約4年となっています。「今いるメンバーでどう仕事を回すか」ではなく、「今の仕事のためにどのようにメンバーを変動させるか」といったビジネス習慣があるため、正社員であっても解雇は頻繁に行われるそうです。

このような状況であれば、「安定性が変わらないなら、社内の政治や上司の命令に縛られずにのびのび働けるフリーランスを選びたい」と思う人は多くなると考えられますよね。その結果として、アメリカでフリーランスが増えるのもわかるのではないでしょうか。また先に紹介したアメリカにおけるフリーランスの満足度が高いのも、雇用されているときと比較した相対的なものである可能性もあります。

逆にいうと、日本などは相対的に満足度が「企業に勤めているときとそれほど変わらない」というだけかもしれません。日本はまだまだ企業の雇用が安定していますし、また社内研修制度など、企業勤めにはフリーランスにはない魅力が多くあります。

今後、アメリカとは違う、日本らしいフリーランスの在り方が確立していくのではないでしょうか。

ドイツ・ベルリンは世界中のフリーランスが集まるクリエイターの街

一方ヨーロッパでは、ドイツ・ベルリンが世界中のフリーランスから注目を集めています。

その最大の理由は、フリーランス向けのビザが取得しやすいこと。雇用先のないフリーランスはビザ取得が困難であることが一般的ですので、この点は特に助かる部分ですよね。特に画家やイラストレーター、音楽家などのアーティストは特にビザのハードルが低くなっています。文化が集積する都市でもありますから、刺激を受けながら仕事を楽しめそうです。

また西欧諸国のなかでも物価が安かったり、英語が通じやすかったりということもメリットなのだとか。移民も多い国なので、差別や偏見もほとんど感じることがないそうですよ。

さらにベルリンは近年、ITスタートアップの集積地として急成長している点も見逃せません。能力の高いプログラマーやIT系デザイナーの需要が高まっているため、仕事を獲得するチャンスも大いに期待できるでしょう。

フリーランスクリエイターの人は、日本から環境を変えてベルリンで働くことを視野に入れてみてもよいのではないでしょうか。

アジアでもフリーランスが注目!


アジアでもフリーランスは注目を集めています。

ある調査によると、アジア諸国の多くで、クラウドソーシングで得られるフリーランスの平均報酬が平均賃金を上回っていることがわかりました。インドネシアやインドなどでは、クラウドソーシングで平均賃金の10倍以上を稼ぐフリーランスデザイナーもいるそうです。10倍以上なんて夢のようだと思いませんか?

またアジア諸国のなかでも、シンガポールなどビジネス先進国では、フリーランスが働きやすい環境も整ってきているようです。シンガポールでは2012年に初のコワーキングスペースができて以降、さまざまなコワーキングスペースがオープンしており、同国内で働くフリーランスに多様な選択肢を提供しています。シンガポールは英語も公用語ですし、生活面でも仕事面でも安心できるでしょう。

アジア諸国は物価も安く、民族的にも親しみがわきそうです。成長の著しい地域でもありますから、フリーランスの新たな活躍の場として考えてみてもいいかもしれません。

まとめ

今回は世界のフリーランス事情について、日本と比較しながら見ていきました。各国によって状況は違えど、自分のスキルに見合った収入を得られたり、裁量度の高い働き方ができたりといった魅力は共通して感じられているようです。

どこでもフレキシブルに仕事ができるのはフリーランスのメリットのひとつ。フリーランスの方は今後、海外も視野に入れて働き方を考えてみてはいかがでしょうか。憧れのあの国、あの街で自由に働けるかもしれませんよ!

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