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201701.31

海外事業での当たり前って? 実戦経験豊富な2人が語った「グローバルでの戦い方」

海外事業。日本だけに留まらず、海を越えて幅広く展開する。ビジネスマンなら憧れの響き……ではありませんか?

ビジョンにも国境を超えて活動し、成果をだしている事業部署があります。

今日は、そんな部署のお二人に海外の取引先を相手にビジネスを進めるうえで苦労したことなどを伺ってみました。

(左から順に)
佐藤修:新しいシステムの開発やデータ連携、Wi-Fi端末の製造まで行う VM 管理部 品質管理課 課長。

根岸拓郎:日本から海外に行く人のために海外キャリアとの提携交渉をして通信回線・サービスを調達したり、新しい国の開拓やリサーチも行う VM 管理部 調達管理課 課長。

インタビュアー&ライター:渡邊暁
フリーランスのライター。企業のビジネスの仕組みやそれを回す組織づくりに非常に興味がある。

今回は一部上場を果たしたビジョンの秘密を聞きにやってきた。

0→1を作ることによる成長と達成感

―海外でのビジネスならではの苦労をされてきたと思うのですが、どんな苦労がありましたか?

―佐藤
私は、海外用Wi-Fiルーターレンタルサービス「グローバル WiFi」の品質管理をしているのですが、キャリアのカバレッジを見ると対応しているエリアのはずなのに実は繋がらない……なんてことが実はあるんですね。

きちんと調査してご案内できないと、サービスレベルはお客様に認めていただけるものとはいえません。あやしい場所に実際に行って検証をすると、ここは対応していなかった。とかいう話が海外ではよくあるんです。

公式の情報が当てにならないということですか・・・。日本では考えられないような話です。

電波が繋がるか、速度は担保できているかなど、webに情報があればいいのですが、そんな情報はありません。

なので信頼のある人物が“実際に行って確かめる”までわからないんだそう。

―根岸
私は、現在は調達管理課ですが、以前は事業を推進する部署にいて、社長直下の特殊部隊といった感じで新しい国での市場を開拓する仕事をしていました。

そのうえで苦労したのは、まず、なんと言っても海外の企業とのアポイントと情報収集です。

海外で「グローバルWiFi」を使えるようにするには、その国のキャリアとコンタクトをとって、回線を使えるように交渉していく必要があります。

進めていくには、この国のキャリアは何? どうやってコンタクトをとるの? など簡単に手順が進むわけではありません。開拓、開発はとにかくさぐりでやるしかありません。

コンタクトがうまくとれたとしても、次なるハードルはあるみたいです。

たとえば、海外のキャリア側からすると、「グローバルWiFi」がどういったビジネスモデルなのか説明しても最初からわかってもらえないことも多く、相手の中でも誰が担当すればいいのかがわからない、と言われてしまうことも少なくないんだとか。

―根岸
相手は大企業で、残念ながら我々は世界的にまだまだ無名。「日本のビジョン……? それってなにやっている会社なの?」というところからです。通常ルートでは相手にしてもらえないことも多々。

そこでコネクションを常に探しています。現地の法人にアライアンスをお願いしたり、日本にある相手国の大使館にお願いすることもあります。様々な角度からアプローチします。

あなたの国のビジネスの発展に協力させてください! と。

大使館ですか。。確かに、相手の立場になれば、聞いたことがない日本の企業からオファーがくるより、大使館からアプローチしてもらった方が安心感がありますよね。

また、大使館は自国のビジネスを伸ばしていくことに当然ウェルカムなところが多く(そういう業務をしないところもあるそうです)、自国に進出する、ということについて反応がいいんだとか。

なんとも面白い発想です。

価値観、文化の違う世界でやっていくには、いままでの常識にとらわないことが大切なのでしょう。達成することは困難でも、達成した時の成長と達成感は代えがたいものだと思います。

満足値を増やすための苦渋の英断

―すごく大変そうですが、充実されているのが伝わってきます。今後、世界で「グローバルWiFi」のネットワークをより良くしていくためのキーポイントって何ですか?

―佐藤
んーそうですね。世界基準で見た場合は、海外のお客さんは安さ重視で、ほどほど使えれば満足といった方が多いかもしれません。

―佐藤
ただ私達は品質を落とさずコストを下げるというチャレンジをしてきています。そのために、どの国の通信回線でも対応できる端末を現在開発中です。

複数のキャリアに対応する万能端末ができれば、扱いやすく、貸し出し→返却というオぺーレーションにおける効率がよくなります。サービス品質も高まり、一層お客様にお喜びいただけると考えています。

現在は、「このSIMには、この端末」といった具合で、それぞれで制限があり、管理もオペレーションも楽ではないんだそう。

サイズ、周波数の違う各キャリアの通信回線をおなじ端末で扱えれば、かなりのメリットがありそうです。

―根岸
他にも通信制限の仕組みを開発して導入しています。コストを下げるだけではなく、実はサービスの向上にもつながっている取組みです。

ネット規制がある国の人達は、海外に行った際にドーンとデータをダウンロードしたり、ずっと検索したり……と使う通信量が日本人の比ではないんだそう。

多いときには、自国にいたときの3倍も通信量を使う人もいるそうです。

ビジョンでは、国によって違いはあるけど基本的には通信量によりキャリアに支払う金額が決まるため、一部の極端に使用する人を含めた平均でコストを決めると、普通に使っている人にも影響がでてしまうんだそう。

だから、ある程度の容量以上は速度制限を設けたり、大容量を使う人には別プランを用意したりしている。使う人と使わない人の通信量の差を埋めることが、もっとも多くのお客様の満足度をあげるためには必要なんだとか。

安い方がいいけど、品質も良くなくちゃヤダ。そんな消費者にとってよいサービスを提供するには大変な努力をされているんだと、サービスの裏側を取材すると改めて感じます。

安く、快適な通信を海外で保障していただき、品質管理課、調達管理課の方々ありがとうございます。

通信は目に見えない。だからこそ品質が重要

―佐藤
大切にしていることに優先順位をつけるのなら、私たちがもっとも大切にしているのは品質です。

通信は、目に見えないものなので、原因がわからないトラブルが起こりやすい。

お客様からすると、繋がるのが当たり前ですから、繋がらない=サービスが悪いとなってしまいます。

日本では当たり前のようにどこでもスマホを使える環境になっています。しかし、ヨーロッパなどの先進国でも地下鉄では繋がらないなど、国によって“常識”は変わってきます。

そういった部分をいかに日本のお客様に“違和感なく使ってもらうか”というのが使命なんだとか。

そのため、渡航するお客様をヒアリングして、西エリアにいくならこのキャリア、東エリアに行くならこのキャリアといったように、その場所で、もっとも品質の良いサービスを提供する努力もしているんだそう。

国によって決まっているのではないんですね。


グローバルビジネスと聞くと、華やかなイメージがありますが、正しい情報がうまく入手できなかったり、国によって「当たり前」が違ったり。

だからこそ、現地にちゃんと足を運んで正しい情報を得る。誤解を恐れずに言ってしまえば意外に「泥臭い」戦い方がそこにありました。

いまおこなわれている当たり前の通信も、誰かの努力があってなんだな……。

佐藤さん、根岸さん、お忙しいところありがとうございました。

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