201708.21

世界と日本を比較!人気業界から見えてくる「仕事で重視すること」

新卒のころ、「この業界で働きたい!」と思うあこがれの業界はありましたか? もしかすると、「今からでもこの業界に転職したい」と思っている人もいるかもしれませんね。

日本では、新卒者や転職者から人気の集まる業界がありますが、海外ではどうなのでしょうか。今回は、世界の各地域における人気業界を比較しながら、世界の人たちが仕事において何を重視しているのか見ていきましょう。

日本の人気業界、キーワードは「おもてなし」と「メイドインジャパン」


株式会社学情が、2017年卒業・修了予定者を対象に調査した結果をまとめた「就職人気企業ランキング」によると、日本の新卒者においてはANAやJALといった運輸業界企業が人気を集めています。また、オリエンタルランドやJTBなど、観光サービス業界企業にも注目が集まっているのが見て取れます。

2020年東京オリンピックを前に、日本の誇れる「おもてなし」に注目が集まっているのかもしれませんね。

一方、マイナビの調査によると、転職先として人気を集めているのが、トヨタ自動車や本田技研工業などの自動車メーカー、ソニーやパナソニックといった電気機器メーカーです。調査には「モノづくりに貢献したい」というコメントも寄せられていたとのこと。メイドインジャパンを世界に発信したいという希望が反映されているように感じられます。

なお、インターネットサービス・広告のグーグルも高い人気を誇っています。世界を股にかける有名企業に、将来性と革新性を感じる人が多いようです。

なお、グーグルは、Universumが2014年に調査した、アジア太平洋地域においてビジネスを専攻する学生の人気企業ランキングでも、アップルを抜いてトップ。多くの人が一度はあこがれる企業なのかもしれませんね。

アメリカでは大手金融や会計が人気


同じくUniversumがアメリカで行った調査によると、アメリカの学生にはゴールドマンサックスやJPモルガンチェイスといった金融業界企業、アーネスト&ヤングやデロイトトーマツといった税理・会計系企業が人気を集めています。世界経済の中心であるアメリカならではだと言えるかもしれません。やりがいもいっそう感じられそうです。

また同ランキングには、グーグルやアップル、ウォルトディズニーカンパニーなど、誰もがよく知る有名企業もランクイン。ディズニーに関連する企業は、日本と同様、夢がある会社として人気を集めているようですね。

転職市場ではまた違った特徴が見られます。

特に興味深いのは、アメリカで1980年代から2000年代初頭に生まれたミレニアル世代において、業界を越えた転職が多いと言われている点。2017年まででミレニアル世代の流入が多かった業界は、テクノロジー・ソフトウエア、医療・製薬、金融サービス・保険などでした。

逆にミレニアル世代の流出が多かった業界には、小売・消費財、政府・教育・非営利分野、メディア・エンターテインメントなどが挙げられます。ミレニアル世代は、昇進が期待できなかったり、収入、福利厚生に不満があったりすると、ひとつの職場にとどまらず、場合によっては業界を越えて転職する傾向があると言われています。

上記の結果から、アメリカにおいて福利厚生が充実していたり、高い収入が期待できたりする業界が見えてくるのはおもしろいところですよね。また、メディアやエンターテインメントなど、華やかなイメージのある企業にあこがれて一度は就職したものの、現実的な労働環境が厳しいために離職する人も多そうだということがわかります。

ヨーロッパは化粧品・トイレタリー業界にも注目


Universumは、ヨーロッパの学生に対しても同様の調査を行っています。調査結果をまとめたランキングを見ると、アメリカ同様、プライスウォーターハウスクーパースやアーネスト&ヤングといった会計業界企業の人気が高い印象があります。

もうひとつ、注目すべきは、ロレアルやユニリーバ、プロクターアンドギャンブルなど、化粧品・トイレタリー業界企業に人気が集まっている点です。これらの企業は、生活用品を扱うだけあり、社員のワークライフバランスを重視した制度が整っている印象があります。オフの時間を大切にするヨーロッパの地域性が出ていると言えるでしょう。

ちなみにグーグルは、ヨーロッパでも1位にランクインしています。業界としての人気の有無を超え、世界で今もっとも注目を集めている企業だと言えるかもしれません。

おわりに


新卒者・転職者に人気の業界は、世界の地域によってさまざまです。人気を集めている業界を見ることで、世界の働く人たちが、仕事において何を重視しているかがわかるのは興味深いですよね。

あこがれやイメージだけでなく、仕事内容や収入、福利厚生など、多様な観点から業界を見てみると、おもしろいことがたくさん見えてきます。

改めて業界研究をして、自分に合った業界を探し、転職を考えてみるのもいいかもしれませんね。

※参考URL
https://service.gakujo.ne.jp/data/ranking201604 『2017年卒 就職人気企業ランキング【速報】』|新卒・第二新卒採用サービス 学情
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/popular/140214/index 転職経験者に聞く! もう一度転職するなら、転職したい企業ランキング / 転職ノウハウ
https://news.infoseek.co.jp/article/forbesjapan_17293/ キャリア転換を恐れない米ミレニアル世代 人気の転職先業界は?- 記事詳細|Infoseekニュース
http://www.businessinsider.com/dream-companies-for-business-students-2015-3#ixzz3ZKs5aH2i Dream companies for business students – Business Insider
http://universumglobal.com/rankings/europe/student/2014/business/ Europe’s Most Attractive Employers – Business student 2014
http://universumglobal.com/rankings/asia-pacific/student/2014/business/ Asia-Pacific’s Most Attractive Employers – Business student 2014

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