201706.12

共働きが大変なのは海外も同じ?世界と日本の共働き事情

日本では、共働き世帯が全世帯に占める割合が年々増加しています。調査によると、1995年には専業主婦世帯の割合と逆転し、2015年には22.1%に達しました。

とはいえ、家事や育児をしながら働く女性には、保育園の問題や復職のことなど、さまざまな悩みがつきものですよね。そうした悩みは海外でも同じなのでしょうか。

今回は、世界の共働き事情について、比較して見ていきましょう。

共働き世帯に厳しいアメリカ、頼れるのは夫のみ?

労働力の47%が女性というアメリカ。共働き世帯も多く、子どもを持つ世帯の60%は共働きだと言います。働く既婚女性は世帯の44%の収入を担っているというデータもあり、経済的影響力は大きそうです。

その反面、アメリカでは共働き世帯を支援する制度が、あまり整っていません。

連邦法では、最長12週間の無給休暇の付与を企業に義務づけているのみで、その他の支援制度については、州や雇用主の裁量に任されています。日本では「育児・介護休業法」という形で、最長1年6か月の育児休業や、子どもの看護休暇について定められていますから、ありがたいと思わなければいけないかもしれません。

さらにアメリカでは、託児所が利用しづらい点も問題視されています。

調査によると、アメリカの託児所で優良であると言るものはたった10%だとか。しかもアメリカでは託児料金が高いのもネックです。

あるケースでは、2年間ベビーシッターを雇ったり、子どもを保育園に預けたりして、月2,500ドル(約28万円)もかかったとも言います。ちょっと日本では考えられませんよね。「保育園落ちた」とはまた違った、大きな問題が内在していそうです。

このような実情のためか、仕事を持つアメリカ人女性の割合は1990年以降、ゆるやかに下降しています。

こうした現状を受けてか、オバマ大統領時代には、中間層や低所得層の労働者にも、一定の水準を満たした保育施設に手が届くよう、制度の整備が進められました。保育枠を増加したり、子どものいる家庭に対して減税制度を実施したりということが発表されています。

ただし、政権交代以降、こうした施策がさらに進められるかは定かではありません。

共働き世帯の女性が大変ななか、アメリカでは父親の5人に1人は、自分がメインで家事と育児を行うと言います。制度が頼りないなかで、まずは家族が助け合うしかないのかもしれません。

世界中の共働き世帯がうらやむフランスの「家族政策」

ヨーロッパでも共働き世帯は多く見られます。なかでもフランスは、女性の就業率が85%、子育て年齢である24~54歳の女性のうち、働く女性は83.8%という数字。実感としても共働き世帯は多そうです。

フランスでは、手厚い「家族政策」で共働き世帯が支援されている点が特徴です。

多くのEU加盟国においては、低所得者層に限定して援助政策を行っていますが、フランスの場合は、あらゆる世帯を対象にして支援を行っています。

たとえば、子ども1人を保育アシスタントに預けると、1家族につき最高364ユーロ(約4万5,000円)が支給されます。加えて、両親のいずれかが産後3年間の休暇をとれ、その上、月額500ユーロ(約6万円)以上の受給が可能です。

さらに休暇後には、同じ雇用主のもとでの復職が保証されています。これだけのお金が支給されれば、何かと出費の多い子育て世帯も助かりますよね。同じ職場への復帰が保障されている点も安心です。

政府は、保育アシスタント数の増加や、保育所の受け入れ数増加にも着手しています。「子どもは未来の担い手である」ということをしっかりと意識した政策になっていますよね。日本も参考にすべきところは多いのではないでしょうか。

「共働きが当たり前!」のシンガポール、メイドや祖父母世代に上手に頼る

アジアでも共働きは多いようです。

たとえばシンガポールでは、女性就業率は57.7%(日本は46.2%)、共働き比率は75%です。これにはいくつかの理由があるとされています。

1つ目は、男性に兵役制度があり、出世のブランクがある点です。女性のほうがキャリアを積みやすく、「結婚や出産を機に専業主婦になるのはもったいない」という考え方が広く共有されています。

2つ目は、教育費が高い点です。たとえばシンガポールの幼稚園は、半日保育でも少なくとも月10万円はかかると言います。教育費を補うためには、共働きで収入を増やすしかない現状が見えてきます。

3つ目は共働きを支援する制度が充実している点です。たとえば、外国人のメイドを月5~6万円で雇えるメイド制度があります。シンガポールではメイドの活用が一般的であるようです。日本でも、家事代行サービスが流行し始めていますから、そのような視点での支援があってもいいかもしれませんね。

また、実家の近くであれば公団住宅を安く購入できる制度もあり、子どもを祖父母に預けやすくなっています。核家族化が進む日本でも、祖父母世代には頼りたいのが多くの両親の本音ですよね。近くに親がいると何かと頼りになります。

ご近所の国ですから、共働きがしやすければ、移住も考えてしまうかもしれませんね。

おわりに

いかがでしたか? 共働き世帯はどの国でも、支援制度を活用したり、家族で助け合ったりと、さまざまな工夫をして乗り切っているように感じられますよね。

こうして世界の事例を見てみると、お互いに学ぶべきところは多いと思います。

日本も先進的な事例を学んで、働くお父さん・お母さんが、より暮らしやすい社会になっていくといいですよね。

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