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201807.17

組織の大きさは社長の「器」に比例する──ファインドスターグループ代表に聞いたグループ会社立ち上げを成功させるマネジメントの秘訣

国内の人口減少やテクノロジーの進化など、目まぐるしく変化するこの時代。自社の将来的な生き残りをかけ、新規事業の立ち上げに注力する企業も少なくありません。

しかし、その波に乗ろうと新規事業を独立させ、グループ会社として運営を始めてもうまくいかないことも……。「社内ベンチャーは長続きしない」という言説もよく聞きます。

そこで、これまで社内で立ち上げた16社をほとんど軌道に乗せてきたファインドスターグループの代表取締役・内藤真一郎さんへ取材。どうすれば新会社を軌道に乗せ、グループ全体で成長していくことができるのか。その秘訣をうかがいました。

立ち上げに重要なのは当事者意識と「オリンピック理論」

―さっそくですが、グループ会社の立ち上げを成功させるノウハウをお聞きしたいです。

―内藤
これは私がオリンピック理論って言っているんですが、世の中のほとんど人は、何かスポーツをやっていたとしてもオリンピック選手になって、金メダルを目指そうとは思いませんよね。そもそもイメージがつかないので。

でも実際にオリンピック選手になった人たちは、みんな小さい頃から目指しています。

なるほど。それってつまり、地域や通っているスクールなどの身近にオリンピック選手がいたことによって、具体的なイメージが描きやすかったからなんですね。ロールモデルの有無とでも言えるでしょうか。

―内藤
ファインドスターのグループ会社のほとんどが社員が一旦退職してから起業しています。 不退転の決意で臨んで欲しいのと、当事者意識が強くなるからです。

起業すれば、社長として人材の採用やお金の使い方などもすべて意思決定する必要があります。そこで後ろ盾があると、経営者として当事者意識を持つことが難しいんだとか。

―内藤
あとはこれはポリシーでもあるんですが、「これは失敗するな」と感じたことに対して、アドバイスとして伝えることはあっても意思決定に介入することありません。

成功している起業家は、みんな過去に失敗や挫折を経験しています。たとえば赤字になる、人が辞める、裏切りに遭う。

その原因のほとんどは自分の経営スタイルにあるため、そこで初めて経営スタイルを見直し、社長として成長するんです。そして社長の成長は、会社の成長につながります。

たしかに、マネジメントに介入されることと当事者意識は、反比例する気がしますね。

介入されればその分、当事者としての責任は分散してしまいます。マネジメントはアドバイスに留め、徹底的に当事者意識をもたせることがグループ会社立ち上げ成功の秘訣と言えますね。

社長の器以上に組織は大きくならない

―ファインドスターグループ全体のマネジメントとして、内藤社長が心がけていることはありますか?

―内藤
人材育成には注力していますね。人が成長するロジックを「経験値×思考力」だと考え、その両方を伸ばすことに注力しています。

経験値は、ある程度権限委譲をしていろいろな仕事を任せることで積むことができます。

その人がそのときに持っている能力よりも少しだけ大きな仕事を任せ、成功も失敗も経験してはじめて、思考が深まるんです。

一方思考力については、本を読んでいろんな人の話を聞いて深まる、と内藤社長。この両輪で実力をつけるために、権限委譲が重要になってくるといいます。

上述のマネジメント非介入の話にもありましたが、過度な経営への介入は思考力を奪うリスクがあるとのこと。任せれば、ある程度はうまくいくんだそう。

目先の成功か、長期的な成長か、ここが人材育成にとってトレードオフになってくるんですね。
また、内藤社長は「成功は成長の結果論」とも語ります。

―内藤
結局、社長の成長なしに会社は成長しません。

成功は一つの結果論であって、まずは成長することで経営数字は後からついてきます。特に組織に関しては、その人の器以上に大きくならない。なので、その人の成長にしか私は興味がないんです。

器が広がることでついてくる人も増え、目線も上がり、利益もついてくるという考え方なんだそう。

そのためファインドスターグループでは「社員数」を常にウォッチし、増えていない社長についてはなぜ増えないのか、というところをコーチングしたりするそうです。

日本の起業基盤とファインドスターのこれから

―ファインドスターグループが以前から掲げている目標は「2022年までにグループ会社を100社つくる」というもの。現状と今後の見通しはどのようにお考えですか?

―内藤
現時点でグループ会社は16社。起業ペースとしては毎年2~3社ですが、グループ会社からさらに新たなグループ会社も生まれています。つまり、たとえば10社あるグループ会社が1社ずつ生めば、それだけで会社数は2倍になる。

2022年までというのは物理的に難しくても、100社という目標は絶対に達成したいですね。

たしかに、グループ会社がまたグループ会社をつくり、そのまたグループ会社が……と続けば、倍々で増えていきます。
ファインドスターというグループを通して、起業のエコシステムができていますよね。

ファインドスターグループだけでなく、日本全体としての起業の環境についてはどうでしょうか?

―内藤
私の周りでは起業する人は増えているけど、統計学的には増えていませんよね。

ただ、明らかに「トーンが変わった」と思うのは、起業家やベンチャーと言った言葉に加え、スタートアップという言葉が出てきてからですね。

ITの力で小資本でつくれるビジネスが急激に増えたので、起業できる環境はまさに今整いつつあると思います。

16社をほとんど軌道に乗せてきた、ファインドスターグループ代表の口から出る「日本の企業環境は整いつつある」という言葉はすごく重要だと思います。

グループ会社の経営には「何も口出ししない」というポリシーが、ファインドスターグループのマネジメントにおけるシンプルなノウハウ。

経営者であれば、グループ会社の経営をなんとか軌道に乗せたいという思いからつい口出ししてしまいそうですが、まさに言うは易し行うは難し。内藤社長の信念が伝わってきた取材でした。

内藤社長、お忙しい中ありがとうございました。


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