201705.15

部下を成長させるために、マネジャーが意識するべきこと

上司は、誰もが部下の昇格を願っていると思います。

ただ、部下を正しく評価することは、上司にとって難しい仕事のひとつでもありますよね。

今日はビジョンで、過去多くの昇格者を輩出されたIM事業部統轄 堀洋祐氏に、部下へのマネジメントについてお聞きしてきました。

インタビュアー&ライター:渡邊暁
フリーランスのライター。企業のビジネスの仕組みやそれを回す組織づくりに非常に興味がある。

今回は一部上場を果たしたビジョンの秘密を聞きにやってきた。

「自分で考えて自分でアクションする」ことを意識して取り組むことが成長へ繋がる

―常日頃、責任者の部下にどのようなマネージメントをされているのでしょうか

―堀
自分で考えさせるということを意識して指導しています。

上長に指示されたことだけをやるということでは責任者としては足りないと思っているからです。

仕事をこなす人と、作り出す人の違い……といった感じでしょうか。後者って本当に難しいんですよね。

特に新人のときから、そういったスキルを持ち合わせてる人は少なく感じます。いままでそういった経験もあまりないでしょうし・・・・・・

他にはどんなことがあるでしょうか。

―堀
組織として当たり前なことかと思いますが、部長・次長・課長には指示を出し、それ以下のメンバーには直接指示をださないことです。

見ていてその場で指摘しなくてはいけないことは別ですが、基本的には指導や注意しなくてはいけないことがあったとしても、その組織をまとめている彼らに指摘し指導させるようにしています。

確かに、当たり前なことではありますが、とても大事なポイントですね。

彼らが責任者として組織をもっているので、彼らを飛び越えて支持を出してしまったら彼らの存在意義がなくなってしまいます。

組織としてのバランスもくずしてしまうことにもなりかねないですし、彼ら責任者としてのスキルがそのままの状態になってしまってはチームが成長しないですよね。

役職が何であれ、それぞれのステージだからこそ学べることがあり、それは待っててもおとずれない

―最近昇格された部下についてのエピソードをお聞かせください

―堀
今年に入り部長に昇格したS君がいます。

彼は、私の部下となるまでは、関西営業所の責任者として活躍をしていたので、私の部下になってからも出来る限り彼に任せるようにしていました。

自分の損得だけでなく会社全体のことを考えて物事に取り組むことがしっかりできる人物なので、非常に信頼して任せています。

彼の更なる成長を期待し、東京でのビジネスを知ってもらうことをミッションとして、交渉などに同席をさせて関東での業務も増やしています。

S部長は、自分の部署のことだけではなく、他部署との連携だったり、その業界の周りに付随することを自分で調べて学んだり、何かにいかせないかということを、ずーっと考えてくれているそうです。

こういう商材があれば、今の商材と合わせて新しいサービスが創れるので、もっと相乗効果が生まれるのではないかとかを提案にきたこともたくさんあるとのこと。

全ての企画がうまく通ることはないですが、今も継続してやってくれているので、部下達も日々の業務の中から新しいアイデアを考え相談にくるそうです。

堀さんが部長に昇格した当時、上司に交渉ごとによく連れて行ってもらったとのこと。

そのおかげでたくさんの学びがあったので、自分も同じようにS部長もはじめ部下をどんどん社外の交渉ごとに動向させていられるそうです。

そういった経験はなかなかできませんし、実際お会いすることによって、自社がどう見られているのかなど直接伺わないと知る機会も少ないですよね。

「極端なことをいうと、明日僕がいなくなっても大丈夫なようにしておく」ということぐらいに育てていきたいとも仰っていました。

組織はいろんなタイプの人がいるように、マネージメントの手法もその人に合わせて変えていく必要がある

―責任者へのマネジメントにおいて、意識して指導をしていることを教えてください

―堀
責任者にいつも言うのですが、「相手の目線に自分を合わせて物事を話しなさい」と指導しています。

中にはそれができる責任者もいますが、意識してもなかなかできないのが正直なところ。個々に合わせた指摘をしてあげることが大事だと思います。

営業職で高成績を上げ、ある程度の役職があるとなると、センスがずば抜けていてメンタリティが強い人が這い上がってきたイメージがありますね。

なので、自分ができた当たり前のことを、つい部下にも当たり前に言ってしまうケースもあるかもしれません。

「なんでコレが出来ないの?」「何で契約がとれないの?」

こういった指摘をするのではなくて、ちゃんとその人の目線に合わせて話を聞く、それに対して「もっとこうしたほうがよかった」とアドバイスをしてあげるとこが重要です。

つい感情的になってしまうのも、部下のモチベーションを下げてしまう要因になりかねませんね。

―堀
あとは、お客様に提案する資料や社内で報告するデータ資料など、自分で資料をつくるようにさせています。

できる人に作ってもらうことをやめ、まずは自分でやってみなさい。
わからない場合は聞きながらでも自分でやるようにと。

資料の出来がわるくてもいい、それでできないのであれば、周りがサポートしますよと指導しています。

スキルがあればできることは増える。そのための機会を与える

営業部は自分ができなくても事務員さんがやってくれたりすることがあるので、PCスキルの高い人材が多くないかもしれません。

なぜ、そのように事務員を使わないで、自分で資料をつくるように変えたのでしょうか……?

―堀
それは、ずばり私が同じ経験をしたからです。

当時、私が店長として業務をしていたころでした。

個人のお客様がたくさん来るところで、現金のやり取りも数多く発生するのに、当時の私を含めたスタッフはエクセルをまともに使えなかったんです。

サービスのスキルはあっても、商品や現金などいろいろと管理するところに対して、悪戦苦闘をしながら、ひたすら自分達の不甲斐無さを痛感しながら日々業務をしていました。

それでも追いつかなかった部分もあったので、PCスキルのあるスタッフに教えてもらいました。

その経験もあったことで私はPCスキルを身につけることができるようになりました。

自分でできない人は、他人に作ってもらった資料でも、間違いがあることに気づかないことが多いです。

逆に、自分でできることを人に任した場合は、自分でできるので見たら気づきますよね。

人に作ってもらったら「あっこれがその資料ね」「こうつくるのね」っで終わってしまいます。

それに、他人が作った資料を使ってプレゼンするとスムーズにいかないことが多いですし、質問されたことに対しても、うまく答えることができないことが多いはず。

このルールに変更してからは、部署のPCスキルも上がってきたそうです。

時間はかかる人もいますが、お互い助け合いながら業務をこなしている風景をみることも多くなったとか。

チャレンジすること・失敗したからこそ学ぶスキル

―堀
部下には、社会人としてのスキルをもっとたくさん身に付けていって欲しいと思っています。

もちろん社会人経験と比例して付いてくるものでもありますが、年数を重ねるだけでは社会人としてのスキルは身に付くわけではないと思っています。

興味をもって新しいことにチャレンジすることも必要ですし、失敗したからこそ学ぶスキルもあるからです。

―堀
また、自発的に行動するとか、率先して会社の取り組みに向き合っているのか、というところも重要だと思います。

「自分で目標を決めたんだったら、それを目指してとりにいきなさい!!」と。

目標に対して、自分で進捗をおって、自分が今どの位置にいるのかと把握をしないといけません。

じゃないと仮に同じ結果を通ったとしても、意味が違うからです。

今回話を伺って感じたのは、部下の成長のためには『自分でやるべきことと他人に任せるべきこと』の切り分けをうまくできるように文化や環境を作っていく……というのがひとつのポイントなのかな、というところ。

どうしてもその人の特性によって、どちらかに寄ってしまうところもあるとは思うのですが、そこのバランスをとれるようにサポートしてあげる、というところがマネジャークラスの方々の役割のひとつなんだろうな、と。

そこが企業として醸成できているビジョンだからこそ、いまの大きさまでスケールしたんだろうな……なんて感じた取材になりました。

堀さん、お忙しいところありがとうございました。

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