201708.29

人間性?即戦力?日本と世界の人事採用で求められる人材像

皆さんが人事担当者だったら、人事採用の際にどんなことを重視しますか? 一緒に働きやすいような人間性でしょうか。それとも、実際の仕事に役立つスキルや資格などでしょうか。採用の際に重視する点は、国によって違いがあるようです。今回は、人事採用で求められる人材像を、日本と世界で比較して見ていきましょう。

日本~専門性や学歴よりも、育て甲斐があるかが重要!


日本経団連が行った調査によると、日本の企業が人事選考プロセスで特に重視した点として上位だったのは、「コミュニケーション能力」「主体性」「チャレンジ精神」「協調性」などでした。一方、「専門性」や「語学力」「学業成績」「保有資格」などを回答した企業は少ないという結果に。「インターン受講歴」にいたっては0%という回答率です。

日本では、入社後に成長する可能性を見込んで、伸びる可能性を重視し、専門性やスキルはあまり問わない傾向があるようです。これは、日本では、企業が従業員を育てるという発想が強いことが関わっていると考えられます。新卒一括採用と終身雇用の文化が根強い日本では、育てた人材が流出しづらいため、従業員教育にかけた手間が、そのまま企業にとってプラスになる面もあるでしょう。何かと批判も受けがちな新卒一括採用と終身雇用ですが、従業員からしてみると、とてもありがたい人材育成文化のように感じられます。

さらに、表面上は学歴をあまり重視しないのも、日本企業の人事採用の特徴です。最近では、学歴差別を避けるために、エントリーシートなどに大学名を書かせない企業もありますよね。

専門性やスキル、学歴を問わず、さまざまな業種・職種に就職できる日本の人事採用は、実はとても自由なのかもしれません。

アメリカ~大学とインターンで身につけた即戦力が求められる


一方、アメリカの人事採用では、日本とはまったく異なる項目が重視されています。

まず、大学での専門や成績。アメリカでは「大学で実務に直結する専門知識・技能を身につけるべき」という考え方があります。したがって、大学でどれだけ専門性を高められているかが重視されるのが特徴です。たとえば、ビジネスや経済学、ファイナンス専攻以外の学生が、金融機関に就職することはほぼありません。また、GPAと呼ばれる成績評価基準で、採用の足切りを行っている企業も多数あります。学位についても、修士号や博士号を取っているほうが、採用で有利になるのも一般的です。大学で身につけた専門性は、企業での即戦力に直結すると考えられているんですね。

さらに、即戦力という意味では、長期のインターンシップを通じた実務経験が必須です。インターンシップのなかで、ビジネスマナーをはじめ、担当分野の知識と経験を身につけることが求められます。

「自由の国」のイメージが強いアメリカですが、夢をかなえるためには相当な努力が必要そうです。

ドイツ~技術・マインドともにプロフェッショナル志向


10歳のころには、大学進学と職業訓練校のどちらに進学するかを選ばなければならないドイツ。10歳の時点で、将来就ける職種や業種が決まってしまうと言えます。

そんなドイツの企業が採用で重視するのは、高い専門性とプロフェッショナルマインドです。上記のような教育事情のため、ドイツでは職種や業種を超えた転職も少なく、ひとつの職種・業種で専門性を高めることが重視されます。その分、自分の職務を完璧にこなせることが、人材に求められる条件。さらに、若手のうちからしっかり専門性を身につけていることを前提に、大きな仕事を任せられることも多いため、自分の持つ専門性に見合った責任感とリーダーシップ、積極性が求められます。

たとえば、日本の企業においては、仕事中に疑問が出てきたとき、上司の指示を仰ぎ、その職場のやり方に合わせることが重視されていますよね。他方ドイツでは、上司の指示を待たず、自ら「ここはおかしいんじゃないか」「ここを変えてほしい」などと積極的に主張して、職場を変えていくことが求められています。知識や技術としての専門性だけでなく、職人気質やプライドも重視されていると言えますよね。

マレーシア~語学力が必須に


発展を続けるアジア諸国では、英語をはじめとした語学力が重視される傾向にあるようです。

たとえば、マレーシア経営者連盟(MEF)が企業幹部を対象に行った調査によると、人事採用の際に重視する点として、回答者の68%が英語によるコミュニケーション能力を挙げていました。顧客と英語でやり取りすることが必要になるのはもちろん、マレーシアには多国籍企業も多いため、社内で英語が必要になることも増えているのだとか。さらに、国内事業促進特別強化機関のヨン・ポーコン氏は、一般企業だけでなく、公務員にとっても、英語によるコミュニケーションスキルが重要になると述べています。外資系企業の流入も多いため、英語圏の市民に対応する必要も増えてきているのではないでしょうか。

積極的にグローバル化に対応しているアジア諸国。日本も負けていられませんね。

おわりに


採用で求められる人材像を比較してみると、世界各国の企業文化や働き方の違いが見えてきますよね。皆さんは、どんな分野やスキルに自信を持っていますか? もし、「自分はこのスキルや知識に自信を持っているけれど、日本ではあまり認められないな」と思うことがあったら、自分のよさを認めてもらえる国で働くのもいいかもしれませんよ!

※参考URL
https://www.keidanren.or.jp/policy/2014/001_kekka.pdf 新卒採用(2013年4月入社対象)に関するアンケート調査結果 日本経団連
https://gaishishukatsu.com/archives/32830 日本より学歴主義?!アメリカでの新卒就職活動事情
http://www.acojob.com/basicknowledge/02.htm アメリカで働くために必要なスキル|アメリカ就職・インターンシップ ACO
http://www.newsdigest.de/newsde/features/5822-business-manner-and-communication.html ドイツのビジネスマナー&コミュニケーション – ドイツ生活情報満載!ドイツニュースダイジェスト
https://unistyleinc.com/techniques/627?c_code=topic_under ドイツ銀行のESと採用HPから考えるドイツ銀行の求める人材 – 就職活動の心構え | 就職活動支援サイトunistyle

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