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201702.27

世界の働き方を比較!労働時間や男女差、気になる日本のランキングは?

「日本人は働きすぎ」というイメージが世界的に持たれている……というのはよく聞く話ですよね。とはいえ、実際のところはどうなのでしょうか。

アメリカやイギリス、ドイツといった欧米諸国や、韓国などのアジア諸国の働き方事情も気になるところかと思います。

今回は労働時間や残業の状況、労働現場における男女差といったさまざまな視点から、世界の働き方を比較してみましょう。

日本の労働時間はやっぱり長い?


労働時間は、働き方を比較する指標としてもっともわかりやすいもののひとつです。

OECDがまとめた2015年の統計によると、日本における就業者1人当たりの年間実労働時間は1,719時間となっています。ランキングでは38か国中11位という結果。

1年で250日働くとすると、単純計算して1日6.9時間働いていることになります。

意外と少ないのでは……? と思われるかもしれませんが、これはパートタイム労働者を含んでいるためです。

一方で、世界の1人当たり年間実労働時間は1,749時間。日本の1人当たり年間実労働時間の1,719時間と比べるとおおむね平均的であるといえるでしょう。日本人は思ったほど働きすぎではないのかもしれません。

ちなみに1位は南アフリカの2,209時間で、2位はメキシコの2,142時間、3位は韓国の2,114時間と続きます。最下位はドイツの1,368時間で、1日5.5時間の計算です。

1年間の日数で計算すると、南アフリカと日本は約20日の差、日本とドイツは約14日の差があることになります。ドイツは日本と比べて2週間近くも労働時間が少ないと考えると、その差は大きいですよね。

世界の長時間労働の事情


最近日本では、長時間労働が問題になっています。世界ではどうなのでしょうか。

ちなみに長時間労働者とは、週49時間以上働いている人を指すのが一般的です。

労働政策研究・研修機構がまとめている『データブック国際労働比較2016』によると、日本における長時間労働者の割合は、2014年時点で21.3%となっています。

5人に1人……。結構な数ですよね。

一方で世界に目を向けてみると、トップは韓国で32.4%。他のアジア諸国は長時間労働者の割合が高くなっています。

なおアメリカは16.6%、イギリスは12.5%、ドイツは6.1%、フランスは4.6%で、ヨーロッパ諸国は特に長時間労働者の割合が低い傾向にあります。

この違いはどこから生まれるのでしょうか。民族性や文化的な側面……? なんだかわかりませんが、働く時間が少ないのはなんとなく幸せそうな気もします。

男女の働き方の違いにも注目


男女による働き方の違いについても、世界によって差があります。

働き方の男女差というと、「女性はパートタイム労働が多いのかな」という印象を持つ人も多いでしょう。

World Development Indicatorsのデータによると、パートタイム労働者における女性比率は、2014年の時点で日本は69.8%となっています。

さらにほかの国を見てみると、ドイツ78.1%、アメリカ65.5%(2013年)、イギリス74.2%、フランス78.6%、韓国62.2%で、世界的にパートタイム労働者における女性比率は大きいことがわかります。

予想通り、女性のほうがパートの仕事についている人が多いというのは世界共通なんですね。

一方、日本と世界で差があることも。

男女の賃金差について比較したデータでは、2017年時点で日本はOECD34か国中3位という結果になっています。その賃金差は男性の賃金の25.9%に当たるとされており、女性の賃金が男性の賃金の74%程度という計算です。これに対してアメリカにおける男女の賃金差は17.5%、最下位のベルギーではたった3.3%となっています。

つまり日本は世界的に見て、賃金の面で男女差が大きいということです。このことは何を意味するのでしょうか。

ポイントは、パートタイム労働者における女性比率が世界的にだいたい同じであるにもかかわらず、このように賃金差の違いがあるということです。これは「日本においては、男性は正社員が多く、女性はパートタイム労働者が多いから、ほかの国に比べて男女の賃金差が大きい」という話ではないことを意味します。

もし、パートタイム労働者の比率が男女差の理由であれば、ほかの国でも日本と同じくらいの男女賃金差が生まれるはずです。つまり正社員同士、パートタイム同士のあいだで、男女に賃金差があるとが考えられるのではないでしょうか。昇給や昇進など、日本における女性の働き方の課題が見えてくるかと思います。

これからの世界の働き方は?


今後、世界や日本における働き方はどうなっていくのでしょうか。

『データブック国際労働比較2016』によると、日本の年間平均年間実労働時間は1980年から減少傾向にあります。また長時間労働者の割合も、2000年の28.3%から少しずつですが減少してきています。

グローバル化がますます進むなかで、世界の働き方もグローバルスタンダードに近づいていくのではないでしょうか。世界各国がいい影響を与え合って、働きやすい環境が世界中に広がっていくといいですよね。

 
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