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201707.13

多国籍な会社ってどんな感じなの? 社員の3分の1が外国籍というLeapMind社に聞いてきた

今まで、いろいろな会社を取材させていただいていますが、最近感じるのが「結構外国籍の方がいる会社って増えてきたな……」ということ。

  • 人材が減っていく中で、日本以外の労働力を確保したい
  • グローバル展開する中で、海外とのやりとりが効率的になる
  • そもそも日本にいる外国籍の方の数が増加してる

とか理由はいろいろあるとは思うんですが、実際のところどうなんでしょう。

採用どうしてるの? とか会社の雰囲気どんな感じなの? とかいろいろ気になります。

ってことで、外国籍の方も多く在籍されているLeapMind株式会社の人事、三室佑貴さんにいろいろとストレートに聞いてきました。

LeapMind株式会社:いま流行りのAIに必須の「ディープラーニング技術」の敷居を下げる、ということに挑戦する世界から注目されている企業。取材した2017年6月現在、社名数40名ほど。そのうち3分の1ほどが外国籍の方で、社内のコミュニケーションは英語で行なっている。
三室佑貴:一橋大学卒。人事コンサルの会社を経て、LeapMindへ(当時社員数5人)。LeapMindでは採用企画から配属後のアフターフォローなど経営企画室 HRチームにてグローバル人材を取りまとめている。一ヶ月に80人ほどと面接することもあるそう。

優秀な人材を探していたら日本以外にたどり着いた

―もうストレートに聞きたいんですが、なんで外国の方を多く採用しているんですか?

―三室
いや、実は外国の方を特別注力して採用をしているわけではないんです。

外国の方が必然的に入ってきている……という感じかもしれません。

LeapMindが取り組んでいるディープラーニングの分野は、日本よりも外国の方が研究が進んでいるそう。なので、優秀な人を採用しようとすると、どうしても海外の方が魅力的に見えるんだとか。

なるほど、フラットな目線で見て採用をしていたら、外国の方が少しずつ増えてきた……という感じなんですかね。

―三室
そうですね。なので最初は、環境が整ってなくて本当に大変でした(笑)

Google翻訳を駆使しまくってコミュニケーションとったり。英語と日本語両方できるメンバーに翻訳してもらったりとか。

ただ、やっぱり日常的に使っていると、使えるようになるもので。
今では面接を英語でできるレベルにはなんとかなりました。

外国の方を採用するときの環境づくり

―外国の方と面接するときや、採用時に注意していることとかはありますか?

―三室
基本的に日本の方でも外国の方でも、面接の内容は変えていません。面接シートの基準も全て一緒です。

ただ、違いがあるとすれば、やっぱり英語のニュアンスとかわからない場合があるんですね。

その場合は他の外国人とも話してもらって、その上でコミュニケーションに問題がある場合は、見送りにしているケースが多いです。

多様性を持つ組織だからこそコミュニケーションは非常に重要視しているので。

―三室
あとは在留資格とったり、ビザを取得したりするのに、時間もお金もかかるので、採用してからタイムラグがあるんですね。

そのあたりは注意してみてます。

優秀な人材を探した結果、外国の方を採用しているという話が最初にありましたが、一番の目的がそこにあるので、面接基準も全く変えていないんですね。なるほどなるほど。

在留資格やビザの取得の話は、日本人を採用するときには考えない課題です。

書類の手続きは外部企業に任せているということもあり、コストもかかってしまうんだとか。

あとは住宅も問題になることがあるそうです。確かに、知らない国で家を借りるってすごくハードル高そう・・・・・・

今後は、不動産と提携することにより、よりスムーズに受け入れができるような環境を作っていく予定なんだそうです。

ただ、そういう環境を一回作ってしまえば、入社される方にも大きな安心になりますし、採用にもいい効果がでるのは間違いありません。

生々しい話、勉強になります。

やっぱりちょこちょこある文化的な違い

―いろいろな国籍の方が次々と入社されていますが、文化的な違いでびっくりしたことってありますか?

―三室
宗教的なところとかは、ちょっと日本企業とは違うことが多々あるかもしれないです。

イスラム教のメンバーが入ったときに「お祈りしたいからスペースを作ってほしい」みたいな話があったりとか。

あとは豚肉が食べれなかったりするので、飲み会の店選びで苦労したりとか・・・・・・

確かに! 日本企業ではあまり意識しないポイントですね。

LeapMindではそういった声を聞いて、オフィスの中に礼拝スペースを作ったり、会社の中で飲み会を開くようにしたり、いろいろと配慮しているそう。

―三室
あとは、給料への考え方が大きく違うと思いますね。すごく交渉もアグレッシブですし。

日本って職能等級制度を取り入れた年功序列型が昔から多いですけど、外国の方はほとんど気にしていません。

自分の職務の大きさで等級を分類する職務等級の文化なんです。

どっちがいいとかどっちが悪いとかではないので、うまくハイブリッドにできれば……と思ってます。

そこは海外勢に合わせるわけではなく、日本の文化も残しつつうまく混ぜていくという考え方。

グローバル化する企業ってなんでもかんでも海外の文化に合わせてしまうような企業も少なくないですが、いきなり環境が大きく変わってしまうのは、日本文化になれているメンバーにとっては、大きなストレスになります。

考えてみれば当たり前ですが、誰かにとっての最適解を作るのではなく、お互いに歩み寄って新しい文化を作っていく、ということこそ多様なバッググラウンドの人が集まる企業で、大事なことなんでしょうね。

相手が誰であれ、採用の王道を

―三室
僕らに限らず、企業にはいろいろな人が集まってきます。そこでうまく働いてもらうためには、採用のプロセスのところで徹底的にすり合わせるということが大事だと思っています。

本当にうちの文化に合うのか? このチームに入ってうまくワークするか? っていうのをうちのメンバーからもそうですし、応募者にもとにかく聞くようにしてます。

―三室
あとは今、月1で社員と面談を行なって、「最近の採用についてどう思ってる?」みたいなざっくばらんな話をしたりもしています。

今は人が増えているフェイズで、どうしてもいろんな意見がでやすい時期だとは思いますし。

入社承諾は出したものの、思ったよりうまくいかない……なんてのはよく聞く話。

人をすぐにでも増やしたいのはやまやまだけれど、そこはグッとこらえて、時間をかけて選んでいく。

さらに入社時のすり合わせだけではなく、入社後に他の人たちと答え合わせもしていると。

そこでのフィードバックは、次の採用にも活きますし、大きくなっていくフェイズにおいては、こういったコミュニケーションが本当に重要だと思います。

今回の取材で感じたことは、外国の方の採用だからといって、そこまで日本の採用スタイルは変えなくてもいいのかも……ということ。

相手の国籍がなんであれ、採用の王道はやっぱり変わらないんだな。なんて当たり前ではありますが、改めて意識するきっかけとなりました。

三室さん、お忙しいところありがとうございました。


そんなLeapMindでは、現在国籍に関わらずメンバーを募集しているそう。(応募はこちら

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