202005.19

リモートワークで生産性を向上!導入手順と成功に導くノウハウ

多様な働き方の実現による人手不足の解消や、労働生産性向上の観点から注目されるリモートワーク(テレワーク)。一方で、アメリカのYahoo!やIBMといった主要企業が在宅でのリモートワークを廃止するなど、簡単に成功させられるとはいえないでしょう。

そんなリモートワークを何から始め、どう運用すればいいのか、実践のノウハウを導入手順に沿って解説していきます。

1.リモートワーク導入の目的・方針を明確化


まず「なぜ自社にリモートワークが必要なのか」「リモートワークの導入によって、どのような状態を実現したいのか」といった点を、経営陣も従業員も納得・共感できる形で明確化しましょう。目的・方針が固まったら、先に経営層で合意を形成しておくと、推進する中で各部門から協力を得やすくなります。

また、社内に周知する際には、社内のマインド醸成も重要。説明会などを通じて、従業員一人一人がリモートワークを自分事として捉えられるようにしたいところです。

2.業務プロセスの見直しとリモートワークへの最適化


業務プロセスを棚卸し、現状ではオフィスにいないとできない作業について、やり方をどう変えればリモートワークでも行えるかを検討します。たとえば、以下の作業は各種ツールを使って、リモートワークに対応させることが可能です。

紙媒体の会議資料・帳票などの配布と保管
→ファイル共有・共同編集クラウドツールを活用してペーパーレス化
稟議書や契約書における押印
→ワークフローシステムや電子契約サービスの導入でデジタル化
会議、研修、集会
→WEB会議ツールやウェビナーツールでオンライン化
社内コミュニケーション
→ビジネスチャット、社内SNSの利用

上記以外にも、リモートワークでは次のようなツールが重宝します。

クラウド勤怠管理システム
クラウドタスク管理ツール
営業管理システム
リモートアクセスツール

クラウドツールの中には、無料で利用できるものもあるなど、低コストで導入できるサービスも少なくありません。自社の状況に応じて積極的に試してみたいですね。

3.人事労務制度・ルールの整備


オフィスワークを前提とした人事労務制度・ルールを、リモートワークに対応できるよう整備しましょう。

●労務規程(経費負担ルールを含む)
リモートワークでも、労働基準法や労働者安全衛生法、労働者災害補償保険法といった労働法規が適用されます。これらの法令に準拠した形でリモートワークを実施できるよう、就業規則を変更したり、就業規則の下にリモートワークに関する規程を新設したりする必要があります。

たとえば、リモートワークの定義や対象者、労働時間の扱い(フレックスタイム制や事業場外みなし労働時間制など)、休日などの規定(ルール)を設けなければなりません。

また、在宅勤務の場合に通信回線費用や水道光熱費などの経費をリモートワークの従業員が負担したり、その分、一定額の「在宅勤務手当」を支給したりといった場合には、その点についても就業規則などに記載します。併せて、文具・備品を購入する場合の経費精算手順や、PCなど機器の貸与に関する規定も盛り込んでおくとよいでしょう。

これら労務規程については、厚生労働省が公開している「テレワークモデル就業規則~作成の手引き~」を参照するのもおすすめです。

●業務・業績評価制度
上司が部下の働きぶりを間近に見ることができないリモートワークでは、労働時間など「プロセス」に重点を置いた評価基準で業務や業績を評価するのは困難です。リモートワークに適しているのは、あらかじめ定めた業務・業績目標に対する「成果」や、その成果への「コミット」を評価基準とする評価制度だといえます。

具体的な運用例としては、

WEB会議ツールなどを利用した1 on 1ミーティングで目標を設定・確認・見直し
各従業員がビジネスチャットなどを通じて、日常的に上司へ成果報告

といった方法が挙げられます。

4.リモートワーク環境の整備


在宅勤務やモバイル勤務(移動中やカフェなどでのリモートワーク)でも快適・安全に業務を遂行できるような環境を整えることも欠かせません。

●作業用機器の貸与
PC、スマートフォン、タブレットのほか、WEB会議用のヘッドセットやWEBカメラ、デュアルモニター用のモニターなども支給すれば、従業員がよりリモートワークをしやすくなります。

●通信環境の確保
自宅にインターネット環境が整備されていない従業員には、ポケットWi-Fiのレンタル費用を会社が負担したり、会社支給のスマートフォンのテザリング機能を使ってもらったりするとよいでしょう。後述するモバイル勤務中のネットワークセキュリティ対策にも有効です。

●セキュリティ対策
セキュリティソフトの導入といった技術面での対策だけでなく、端末の扱いや公衆無線LANの利用などに関するルールを設定したり、のぞき見防止のプライバシーフィルターを支給したりといった対策も重要です。

5.スムーズに運用するためのマネジメント


運用開始後のマネジメントの在り方も、リモートワーク成功のカギになります。

●業務の可視化・共有
部署やチームのメンバーの顔が見えない点は、先述した業績評価の際だけでなく、日々の業務マネジメントでもネックになります。先ほど紹介したタスク管理ツールやファイルの共同編集ツールを活用してみましょう。

業務の過程や進捗が常に見える形で共有されていれば、上司は「部下がサボっていないか? あるいは逆に働きすぎていないか?」という不安を解消できますし、部下側も「サボっていると思われないようになんとしてでも早く反応しなくては」といった過度のプレッシャーから解放されますよね。

●積極的なコミュニケーション
「ちょっとした相談がなかなかできない」「仕事のモチベーションが上がらない」といった理由から、従業員がリモートワークを敬遠してしまわないよう、意識的にコミュニケーションを取るようにしましょう。

たとえば、ビジネスチャット上のメンバーの発言には積極的にコメントをしたり、スタンプでリアクションしたりし合うことで、メンバーが発言しやすくなります。また、社内SNSなどで気軽に日常的な雑談ができる場があれば、孤独感も軽減されそうです。

●全社的な標準としてリモートワークを推進
リモートワークの対象を、育児や介護といった何らかの理由がある人のみに限定してしまうと、「特別措置である」という感覚から制度を利用しづらくなり、浸透が難しくなるでしょう。したがって、「リモートワークは全社的な標準の働き方である」という方針で推進することが重要です。

在宅でのリモートワークが難しい職種でも、たとえば、サテライトオフィス勤務・モバイル勤務でのリモートワークを進めたり、VRや遠隔操作ロボットなどを現場に導入したりといった工夫で、不公平感を軽減できるようにしていきましょう。

おわりに

リモートワークは、企業と従業員双方にとって、多くの導入メリットが期待できます。同時に、社内の働き方や業務プロセスを見直すきっかけとしても、意義があるのではないでしょうか。長期的に企業の生産性を向上させる取り組みのひとつとして、リモートワーク導入を検討したいですね。

ちなみに、当メディアを運営するビジョンでも、リモートワークで生産性の向上を可能とするサービスを、すべての企業のための総合支援サイト「ビマケ(Vision Business Market)」のラインナップに加え、提供しています。
・社内向けSNS「JANDI」
・WEB会議・オンライン商談システム「meet in」
・電話代行サービス「テレレ」
・クラウド勤怠管理システム「VWS勤怠」

※参考URL
米ヤフーや米IBMが在宅勤務廃止に チームワーク不足や節約失敗が原因か – ライブドアニュース
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